2026年9月17日
日本共産党中央区議会議員 小栗智恵子
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日本共産党の小栗智恵子です。私は、日本共産党中央区議会議員団を代表して質問します。なお再質問、再々質問をあらかじめ留保いたします。
はじめに、物価高騰対策について質問します。
物価高騰が止まりません。中東情勢によるナフサ不足なども解消のメドがたたず、異常な資材費の高騰が続き、長引く円安の影響も深刻で、区内でも倒産・廃業に追い込まれる事業者も増えています。「状況はコロナ禍以上に悪い」という声があふれる中、物価高騰対策は焦眉の課題です。
この間中央区では、7月に、「経営改善支援資金」のあっせん限度額を1,000万円増額する制度拡充を行ないましたが、残念ながら9月の補正予算には有効な物価高騰対策が盛り込まれていません。
そこで質問します。
第一に、中小企業支援給付金や、家賃やリース料、電気・ガス代などの固定費補助に踏み出すことを求めますがいかがですか。また、個人事業主支援として、地方税を減免・猶予する特例制度などを行なうことを国や東京都とも連携して中央区として実施する必要性についてどうお考えですか。ご答弁ください。
第2に、公契約条例は労働環境の改善につながり物価高騰対策としても有効です。現在23区中19区が制定し、板橋区、練馬区も制定に向けた手続き進行中で、未制定は中央区、江東区のみとなっています。関係者との協議をすすめ、早期に制定するよう求めます。ご答弁ください。
第3に、共通買物食事券は25%のプレミアムで家計支援に直結します。今年度も1・3倍の応募があり、落選した方からは「食費も削って購入費を用意したのにがっかりした、何とかできないか」と切実な訴えが寄せられています。落選者への再抽選のチャンス状況はどうなっていますか。結果的に再抽選にも外れた方の分を増刷し、家計支援の一助にできないでしょうか。ご答弁ください。
第4に、東京都が実施している水道基本料の無償化を秋以降も実施することや、全ての世帯に対し、電気代の補助を行うよう東京都に求めることはできませんか。ご答弁ください。
第5に、家賃の高騰も深刻です。突然オーナーから家賃の値上げを通告された、転居先を探して何件も不動産屋を回っても決まらない、と深刻な相談が相次いで寄せられており、家賃補助制度が切望されています。いかがですか、ご答弁ください。
第6に、消費税減税についてです。高市政権は「消費税を2年間食料品のみ1%」とする消費税減税と所得連動給付金を来年4月から実施することを閣議決定しました。
あらゆる物価が上がっている中、食料品だけの減税では効果は限定的です。減税の対象を食料品だけに限定するとなると「飲食店にはお客さんが来なくなる」と悲痛な声があがっています。しかも2年後には7%の増税となります。4兆円必要といわれる減税の財源も不明確です。所得連動給付を組み合わせることで、自治体には膨大な事務負担が強いられる問題もあります。
日本共産党はかねてから「消費税は廃止をめざし、緊急に一律5%減税を実施すること、その財源は大企業や大資産家への減税・優遇をただして『タックス・ザ・リッチ』で確保する」ことを提案しています。
物価高騰対策としても効果が限定的な「食料品のみ1%減税」でなく、2・4倍の効果がある「一律5%の消費税減税」こそ必要だと考えますがいかがですか。区長の見解をお示し下さい。
次に防災対策の強化について質問します。
7月28日に最大震度7を観測した熊本地震では、避難所に間仕切りや段ボールベッドが入り始めたのは1週間後で、パンばかりの食事が続いたり、避難所に冷房がないなどで車中泊が多数出ました。
災害発生から6~48時間で避難用テント、トイレ、ベッド、シャワーが整い温かい食事が提供されるイタリアとの違いが歴然です。
そこで質問します。11月に防災庁ができますが、イタリア並みの災害対応の組織と制度をつくっていくことが必要です。各自治体ごとの災害対策だけでなく、国や都道府県と連携して役割分担をし、人員や備蓄などの整備、救助、救援体制の強化をすすめていくことについて、どう検討、準備が行われているかお示しください。
8月23日午前2時に茨城県南部を震源とした地震で区内のマンションのエレベータ一が停止し、復旧に夕方までかかって困ったと、改めて地震の怖さを実感したという声が寄せられています。予想される首都直下地震などでは建物の被害やライフラインの停止で「在宅避難」は困難を極めることだと思います。
マンション居住者が95%を占め、タワーマンションが多いという中央区の特質をふまえた防災対策の強化が重要です。改めて区の「在宅避難」の考え方と取組みをお示しください。
今回の熊本地震では避難所となった学校体育館などにエアコンがなく、厳しい避難生活が強いられました。
一方熊本県の陸上自衛隊健軍駐屯地には長射程ミサイルが配備されており、被災地に「ミサイルはあったがエアコンなかった」と嘆きの声があがりました。
中央区では、東京駅前八重洲駐車場に弾道ミサイル用シェルターを整備する計画を都がすすめているとのことです。
今高市政権は、来年度予算に長射程ミサイルの導入費等に5400億円をもりこむなど軍事費に10兆円規模の莫大な予算をつぎこもうとしています。
地震は止められませんが、戦争は止められます。政府のやるべきことは、軍備の拡大ではなく、外交努力で戦争の危険のない日本とアジアをつくっていくことです。必ず起きる災害に備えて、災害対策にしっかり予算をつぎ込んで国民の安全をまもることこそ必要だと考えますがいかがですか。ご答弁ください。
次にジェンダー主流化(社会的・文化的な性差(ジェンダー)の平等実現を目的として、男女で異なる課題やニーズを踏まえて、あらゆる政策や事業などを立案・実行していく)の取組みについて質問します。
まず、災害とジェンダーの問題ですが、災害時の避難生活では、授乳室や更衣室、性暴力の被害など、元々不平等がある女性に多くの被害がもたらされます。ジェンダーを意識した避難所づくりが大切です。防災士の資格を取る女性も増えていますが、女性が避難所の運営責任者になるなど、意思決定に女性が参画できるようにすることが重要です。
中央区として、人権の視点、ジェンダー主流化の視点でどう避難所対策などを進めているのかお示しください。
2点目に、「生理の貧困」についてです。日本ではコロナ禍でこの問題が顕在化し、ムーブメントになりました。内閣府の調査では2024年に926の自治体で生理用品の配布を実施、中央区では、現在男女平等センターブーケや区役所地下1階、保健所・保健センター、子ども家庭支援センターなど7施設で生理用品の無料配布がおこなわれています。
今「生理の貧困」を経済的な問題だけではなく、「衛生的な生活をおくる上での女性の困難を解消していく」ジェンダー問題としてとらえる流れが広がっています。中央区でも4施設だけでなく、生理用品の配布を他の公共施設にも広げていくよう求めます。お答え下さい。
また、国土交通省はジェンダー主流化行動宣言施策集を発行し、女性用トイレ混雑緩和の推進を奨励しています。中央区でも、施設の改修などの機会を捉えて女性トイレの個室の増設をすすめるよう求めます。ご答弁ください。
次に気候危機と温暖化対策について質問します。
ネパールの土石流、ヨーロッパ各地の熱波、連日各地で豪雨災害、これまでに経験したことのないような異常気象のもと、水害などの被害も甚大です。
この間、千葉や東北地方でも、道路の冠水による被害、通いなれた道でも大きな被害が出ています。中央区でもアンダーパスや掘割型の道路もあり、地下鉄、地下通路など水害に対する対策、備えを十分に行い、周知していく取組みも欠かせません。
そこで質問します。最近の豪雨による被害状況を教訓にして、中央区の豪雨対策をどう進めているのかお示しください。
国連環境計画(UNEP)は9月2日、世界の平均気温が数年以内に産業革命前から1・5度を超える上昇となり、各地で災害などのリスクが危機的に高まるとする報告書を発表しました。報告書では「地球温暖化対策は各国が現状の対策を超える『前例のない行動』をとることが重要」だとしています。
そこで質問します。
中央区環境行動計画では、2030年度までに2013年度比カーボンハーフ、2050年にカーボンゼロを目標にしていますが、この目標を前倒しで達成させていくことが求められます。区長のご見解をお示しください。
中央区の二酸化炭素排出量の「2030年までに50%削減」目標の内訳は、電力会社の取組みが32%、区・区民・事業者の取組みが17%と、電力会社の取組みに比重がかかっています。目標に対し現状どこまで削減されてきていますか。前倒しで削減していく方法はどうお考えですか。お示しください。
環境対策として、ごみの減量・リサイクルも重要課題だと考えます。現在特別区長会でごみの有料化に関する検討を進めているようですが、有料化はごみの削減の根本解決になりません。大量生産、大量廃棄の生産を見直し、生産者が製品の廃棄まで責任を負うようにすべきです。ごみの有料化はしないよう求めますがいかがですか、ご答弁ください。
次に、築地市場跡地開発と環境影響評価書案(以下環境アセス案という)について質問します。
まず、築地まちづくり株式会社との「合意書」についてです。
中央区は8月6日付で「築地市場跡地開発に関連する要望について」、築地まちづくり株式会社と合意書を取り交わし、都市計画手続きに入るゴーサインを出しました。
合意書の2条にある項目はいずれも計画上重要な事柄であり、東京都や首都高速道路など関係機関の責任できちんとした方向性を示し実施方向を明らかにすべきですが、何も決まっていない段階で都市計画の詳細設計に入るというのは問題だと考えます。
この9月には、今年度中に築地市場跡地だけでなく周辺の築地4丁目~6丁目にかけて「再開発等促進区を定める地区計画」を定める手続きを進めて来年3月までに都市計画決定する予定だと委員会報告されています。
そこで質問します。なぜ中央区が都市計画の手続きを急ぐのか、なぜ事業者が、再開発を行なう築地市場跡地だけでなく、周辺地域も含めた都市計画の提案を行うのか理由をお示しください。
次に環境アセス案についてです。
現在、築地まちづくり株式会社による環境アセス案の手続きが進められています。大気汚染、水循環、風環境など16項目について、環境に及ぼす影響の内容とその評価が示されています。
そこで評価内容の内4点について見解を伺います。
まず、1点目に、風環境では「風洞実験による予測において高さ方向の測定点の設定する」点で、測定がきちんと行われていません。海風をふさぎ内陸部にヒートアイランド現象を起こすことについての調査もされていません。問題だと思います、いかがでしょうか。
2点目に、温室効果ガスについて、区長が事業者に、「建築中の(CO2)影響も調査項目に」と意見したのに、環境評価が行なわれていません。CO2排出量は年間7万3千トン-CO2/年と公表していますが住宅部分は計算されておらず、総排出量はもっと多くなるはずです。排出量の予想、その対策も不十分だと考えますが、いかがですか。
3点目に、景観については15か所の地点からの眺望の変化が示され、「新たな都市的な景観が加わる」「圧迫感の軽減が図られる」などと記載しています。浜離宮の樹木の向こうに超高層オフィスが連なるような景観破壊は止めてほしいという声が上がっています。区長は景観への影響をどのように捉えていますか。
4点目に、史跡・文化財については、埋蔵文化財があっても工事を進め、文化財は壊されてしまうこともあるのに「影響なし」としています。
以上の4点について区長のご見解をお示しください。
築地問題の最後に、築地地区まちづくり事業全体についてです。
環境アセス案の全体を見ても、環境への負荷が大きい計画だということが実感できます。環境への負荷を減らしていくには、事業計画の規模や内容の変更が求められると考えますがいかがですか。
建築家や都市計画研究者、学識経験者などからも、この計画の内容や規模について再検討を求める意見が出ています。浴恩園の再生を願う声や、「築地市場跡地に超高層建築ではなく、『海の歴史公園』に」という提案も専門家から提出されています。Nbs東京湾再生の対象地域であるため、水辺環境を守る視点も重要です。
巨大開発計画をそのまま進めるのでなく、環境や文化の面から見直し再検討していくことが必要だと考えます。区長の見解をお示しください。
最後に不登校と教育問題について質問します。
7月の区民文教委員会で2025年度の不登校児童・生徒の状況の報告がありました。 不登校児童・生徒数は2025年小学校107人、中学校は103人、合 計210人とのことです。
全国で子どもの不登校がこの10年で3倍と急増し、小中学校で35万人近くになっていますが、中央区では10年前と比べ、小学生では約6倍に増え、中学生は2.3倍となっています。不登校の状況をどう分析していますか、ご答弁ください。
今年度からは小学校6校に校内別室指導支援員が配置され、小学校は10校、中学校は全5校で校内別室が設置されたことは重要ですが、校内別室の実際の運営には課題があると考えます。
昨年校内別室ができたある小学校では、新学期の初日から「ここは教室の代わりに勉強する部屋で担任の先生と決めたことを自習する部屋です」とルールの説明を30分以上おこないそれで子どもが逆に行けなくなった、「グループで勉強したらだめ」と利用にいろいろなルールを言われる、利用についての「誓約書」を保護者に求めるなどの運営がなされていたということです。
その後、こうした対応に心を痛めた複数の保護者の方々と学校長が話し合い、校内別室のあり方も改善されたそうですが、こうした問題がおきないよう、教育委員会として校内別室の運営についてきちんとした方針を示し、安心して過ごせる場となるように取り組んでいくことが必要だと考えます。いかがですか。
せっかく校内別室ができても、児童生徒や保護者に周知されていない問題も指摘されています。また不登校などのきっかけが担任との関係にある場合も多い中で、どこに相談すればよいのか、戸惑いや不安の声が寄せられています。どうお考えですか。
当事者の子どもたちにとって、校内別室が「教室復帰」を目指すものとされたり、校内別室や適応教室などを利用するよう「誘導」するような対応を行なうことはマイナスの影響を与えるものになると考えます。丁寧な対応を求めます。いかがですか。
最後に平和教育について質問します。沖縄県辺野古沖で小型船が転覆し、研修旅行中の高校生が死亡した事故の問題で、文部科学省が教育基本法に違反するという見解を出し、平和教育を委縮させるような教育内容への過度の介入ではないかと大きな問題となりました。平和教育や移動教室、修学旅行で被爆地などを訪れることは大切な取組です。区立学校での平和教育について、現状と今後の取組みについて教育委員会の見解をお示しください。
以上で一回目の質問といたします。ご答弁をよろしくお願いします。