議案第57号 「中央区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例」に対する反対意見

2023年6月28日 日本共産党区議会議員 小栗智恵子

 「議案 発言のお時間をいただきありがとうございます。
 日本共産党区議団は、議案第57号 中央区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例に反対します。
以下その理由を述べます。
 
 この議案は、第1に、東京都市計画有楽町・銀座・新橋周辺地区地区計画で、令和5年2023年1月に都市計画決定(東京都)したKK線に関わる地区と京橋三丁目東地区について、地区計画で建築してはならない建築物、壁面の位置を定めること、第2に、日本橋・東京駅前地区計画で、令和4年2022年11月に都市計画決定した、日本橋一丁目1・2番地区に関連して、建築物の高さの最高限度の規定を加えることを主な内容としています。
 1点目のKK線に関しては、上部空間を歩行者中心の公共的空間(東京スカイコリドー)として再生・活用することについて反対するものではありませんが、KK線上部と京橋三丁目東地区の再開発ビルと接続するための人工地盤、歩行者デッキなどの建築物については壁面の位置などの規定を除外することになっています。KK線上部への縦動線として、エレベータの設置や隣接する建物とデッキで水平につなぐことは必要なことですが、今回の改定の対象となる京橋三丁目東地区は、デッキなどの公共施設を含めた巨大開発となっています。
 京橋三丁目東地区について審議した2022年11月1日の中央区都市計画審議会で、日本共産党区議団は、この計画が指定容積率(700%・800%)の2・7倍にもなる1990%の容積率となる高さ180m、地上35階の超高層ビルの建設となり、環境に過大な負荷を与え、民間事業者に莫大な利益を与えるものであることから、反対しました。
 今回の改定は、京橋3丁目東地区を含めた地区計画の変更であり、今後この地区だけでなく、周辺の再開発事業を「誘発」し、KK線とリンクさせて巨大な開発事業を呼び込むことを前提にしていることは容認できません。
 2点目の日本橋・東京駅前地区計画について、今回の改定内容は、川沿いについては高さを31メートル以下に抑えるという規定を加えるというものですが、日本橋一丁目1・2番地区については、2022年8月26日の中央区都市計画審議会で、日本共産党区議団は、この再開発計画は、敷地の形状が不整形になっており、4街区のうち1つの街区では高さ140mの巨大ビルの建設で川に対して日影になること、CO2の排出が1・5倍になることなど問題点を指摘し反対をしました。
 今回の改定は、この日本橋一丁目1・2番地区に関連した改定であり、この計画を含めた日本橋周辺5地区の再開発事業全体にも問題があると考えます。
 以上で、議案第57号に反対する日本共産党の意見表明を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。

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