議案第36号 指定管理者の指定について(区立晴海地域交流センター)について反対意見を述べます。
本議案は、中央区立晴海地域交流センターの指定管理者を晴海コミュニティリード共同事業体に指定するものです。
日本共産党区議団は、昨年、上程された中央区立晴海地域交流センター条例についても、同センターの運営は指定管理者に任せるのではなく、区直営とすべきという主旨で反対しました。
中央区立晴海地域交流センターの設置の目的として掲げられている「晴海地区に新たなまちができることを踏まえ、地域における自主的な交流を促進するとともに、地域課題を解決するため」、「地域住民等が連携して行う地域活動の総合的な拠点」とすることを実現するためには、区直営とすることが最もふさわしいと考えます。
地域の課題をいちばんよく理解しているのは、日頃から住民とつながりのある中央区自身であり、課題を解決するための経験も知恵も持ち合わせているのはやはり中央区自身ではないでしょうか。
中央区立晴海地域交流センター条例の「第24条の2」の項目では、指定管理者選定の条件として、「地域交流センターの管理に要する経費の縮減を図ること」「地域交流センターの管理に関する業務を安定して行うことができること」などがあげられていますが、こうした条件自体が指定管理者制度の問題です。
今回、事業者として決定した晴海コミュニティリード共同事業体は、株式会社JTBコミュニケーションデザインとコナミスポーツ株式会社の2社で構成されています。
株式会社JTBコミュニケーションデザインは区内での実績がありませんが、コナミスポーツ株式会社は、現在、3社からなる「中央区スポーツ未来創造パートナーズ」共同事業体の一員として、中央区立総合スポーツセンターなど区内3つのスポーツ施設の指定管理者となっています。決算資料によると、この3つの施設の職員数は合計131人中、正規が11人、非正規は120人と飛びぬけて非正規が多くなっています。こんな指定管理者は中央区では他に存在しません。「経費の縮減」の一環として、区立晴海地域交流センターでも同様に非正規雇用に頼る運営になりはしないか危惧されます。
本議案には、区が官製ワーキングプアを生み出す一旦を担う指定管理者制度という社会的な問題や地域住民をつなぎ課題を解決するという区の役割後退につながるということ、定められた期限が終了する都度、指定管理者を選定しなおすという制度の特性上、安定した業務継続は保証されないことなど様々な問題があります。
よって、日本共産党中央区議団は、議案第36号 指定管理者の指定について(区立晴海地域交流センター)に反対します。