議案第9号 中央区個人情報の保護に関する法律施行条例に対する反対意見

2023年2月28日 日本共産党区議会議員 小栗智恵子

 議案第九号 中央区個人情報の保護に関する法律施行条例についての反対意見を述べます。
 この議案は、「デジタル関連法」による地方自治体の個人情報保護制度の一元化に伴い、個人情報の保護に関する法律の施行に関する必要な事項を定めるものと説明されています。
 これまでの個人情報保護条例は、「個人情報は本人から 取得することを原則」としており、自己情報のコントロール権に基づいて、個人情報を守る、保護することで、個人の利益や基本的人権を擁護するものでした。今回制定する「個人情報の保護に関する法律施行条例」では、このような積極的な規定は外され、全国一律の規定となります。
 すでに国や独立行政法人は、大量の個人情報ファイルを非識別加工し、民間の利活用提供しようとしています。国立大学の学生の家庭事情、受験生の入試の点数まで、データ利用したい民間事業者からの提案募集の対象としてきました。プライバシーにかかわる情報を本人が知らぬ間に行政から民間へデータ提供するのが「デジタル関連法」の制度です。
 この制度のもとで定められる「個人情報の保護に関する法律」は、個人情報保護をないがしろにし、プライバシーを侵害するおそれがあるものです。
 いま必要なことは、個人情報やプライバシーを保護するための条例や法律の強化であり、ガイドラインの整備と第三者機関の設置、事業者の個人情報漏えい事実の消費者への通知義務、十分な被害救済、罰則の強化、情報の自己決定権などの保障です。
 以上の理由から、日本共産党区議団は本議案に反対します。

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