議案第52号 令和4年度中央区一般会計補正予算に対する反対意見

2022年9月22日 日本共産党中央区議会議員
小栗智恵子

 日本共産党中央区議会議員団は、議案第52号 令和4年度中央区一般会計補正予算に反対します。
 以下その理由を述べます。
 この9月補正予算には、首都高速道路日本橋区間地下化事業に必要となる資金を地元自治体として拠出するとして、63億円が計上されています。財源は「首都高速道路地下化等都市基盤整備基金」からの繰入金です。
 首都高の工事の進捗に伴い80億円の拠出金のうち、63億円を拠出するものですが、なぜ首都高が行う工事に区が拠出する必要があるのか、どうしても納得いきません。2018年7月の「第3回首都高日本橋地下化検討会」で3200億円の事業スキームを決めたとしていますが、なぜそういうスキームにしたのかという根拠は示されていません。
 財源は、再開発事業に協力して改廃した区道の権利床相当分を金銭で取得し、土木関係費に使途を限定した「都市基盤整備基金」に積立て、そこから支出するとしていますが、一般会計からでなく基金からの支出だから問題ないということにはならないと考えます。
 日本共産党区議団は、地元の悲願である日本橋上空の首都高の撤去を求めてきましたが、「撤去」でなく「地下化」し、総額3200億円、1mつくるのに1.8億円もかけるという工事そのものに反対してきました。その地下化工事に本来拠出する必要のない資金を投入することに反対します。
 なお、今回の補正予算には14件の施策が計上されており、75億の増額補正となっていますが、首都高への拠出金以外で計上されている約12億4千万円分については、重要な施策であり賛成するものです。
 特に、子ども医療費助成の対象拡大に向けた準備1142万8千円の計上は高く評価します。来年4月から、現在15歳までの医療費助成制度を18歳まで拡大するための準備経費ですが、対象拡大は区民の長年の要望であり、私たち区議団も条例改正の提案や予算修正で繰り返し求めてきたことです。今年の3月議会では、東京都が準備経費を計上した機会に中央区でも22年度から先行して実施するよう求め、予算修正案も提出しました。賛同が得られず否決されてしまいましたが、ようやくこの9月補正予算で中央区での準備経費が組まれ、来年4月からの実施が確定したことを心から歓迎します。
 また、党区議団は、コロナ禍の長期化のもと、急激な物価高騰が続いているのに年金が引き下げられたことから、区独自の支援策を繰り返し求めてきました。今回の補正予算で、高齢者向け区内共通買物・食事券の一人1万2千円分の臨時給付 3億5500万円余の計上もおおいに評価するものです。
 その他、特定不妊治療医療費助成の増額や、自然エネルギー・省エネルギー機器等導入費助成の拡充など、どれも重要な施策であり、予算計上に賛成するものです。しかしながら、今回の補正額の実に84%を占める首都高拠出金には反対のため、日本共産党区議会議員団は、議案第52号 令和4年度中央区一般会計補正予算に反対します。

以 上

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