議案第80号
 指定管理者の指定について(区立図書館)の反対意見

2021年11月29日
日本共産党区議会議員  小栗智恵子

 日本共産党区議団は、議案第80号 指定管理者の指定について(区立図書館)に反対します。以下その理由を述べます。
 本議案は、令和4年度2022年12月開設予定の「本の森ちゅうおう」、区立京橋図書館の業務に関し、今年3月の条例改正で追加された多目的ホールや駐車場の料金徴収などの業務を、2022年(令和4年)4月から指定管理者となる株式会社図書館流通センターに指定するものです。
 日本共産党区議団は、これまでも区施設への指定管理者制度導入について、繰り返し問題点を指摘し、特に図書館運営に指定管理者制度はなじまないとして、2020年3月と10月の定例会で、区立図書館への指定管理者制度の導入と指定管理者の指定に反対しました。
 その主な理由は、図書館は、区民館などの貸館業とは性格が異なり、教育文化の発展の基礎となる施設であり、住民の「知る権利」や「ゆたかな学び」を保障するための施設とするためには、事業の継続性と職員の育成が不可欠だからです。しかし、指定管理者制度自体の問題として、指定管理期間が定められるもとで働く職員の雇用継続には限りがあり、その結果、職員の養成や後継者の育成は保障されないという問題があります。
 また、指定管理事業者となった図書館流通センターの契約社員や司書資格を持つ図書館司書スタッフの労働条件が悪い点についても指摘しました。
 今回の議案は、京橋図書館の業務に、多目的ホールや駐車場の料金徴収、交流活動室の利用に関する業務、駐車場管理、植栽管理、設備点検等の施設管理業務を追加し、すでに指定管理者である図書館流通センターを指定するというものです。
 追加業務を併せて行うことで効率的、効果的な施設の一体的な運営をはかるとしていますが、そもそも図書館の運営を指定管理者に任せることが問題であり、株式会社図書館流通センターに、図書館業務だけでなく追加の業務も併せて指定管理者に指定する、議案第80号に反対します。

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