「議案第44号 中央区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例」及び「議案第45号 中央区受動喫煙防止対策の推進に関する条例」について意見表明

2020年6月29日 日本共産党中央区議会議員団 小 栗 智 恵 子

 意見表明のお時間をいただきありがとうございます。
 本委員会に付託されました「議案第44号 中央区家庭的保育事業等の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例」及び「議案第45号 中央区受動喫煙防止対策の推進に関する条例」について意見表明させていただきます。

 まず議案第44号についてですが、これは、厚生労働省の「家庭的保育事業等の設備及び運営の基準の一部を改正する省令」の施行に伴う、居宅訪問型保育の提供の対象を明確化するための改定とのことです。
 具体的には、当該条例の第37条の4号、「母子家庭等の乳幼児の保護者が夜間及び深夜の勤務に従事する場合」の下に、「保護者の疾病、疲労、その他の身体上、精神上若しくは環境上の理由により家庭において乳幼児を養育することが困難な場合」を加え、居宅訪問型保育を提供する対象として明確化するものです。
 これまでも、条文上、保護者の疾病などによる保育の提供は可能だったということですが、省令改正に伴って明確化するという今回の条例改正、議案44号には賛成するものです。
 しかし、居宅訪問型の保育は、保育者が自宅を訪問し、1対1を基本とする保育を実施する事業です。認可保育所での集団的な保育に比べ、安全面などで大きなリスクがあると考えます。
 中央区では、2011年と、16年、18年に、家庭的保育事業者いわゆる保育ママによる保育中に、乳児が亡くなるという痛ましい事故が起きています。日本共産党区議団は、こうした事故を教訓に、安全管理面でリスクの高い一人での保育は中止することを求めてきました。一定の保育環境を整えた家庭的保育事業者(保育ママ)宅でさえ事故が起きていることを考えれば、訪問型の方が安全面でさらにリスクが高くなるのではないでしょうか。
 現在中央区では、居宅訪問型保育が、障害児対応として4名、待機児対応で定員20名実施されています。利用者の多くは認可保育所を希望して入所できなかった待機児童だというのが実態です。認可保育園の整備を急ぎ、待機児童を1日も早く解消し、居宅訪問型保育に頼らない保育体制を整えることを、強く求めます。

 次に「議案第45号 中央区受動喫煙防止対策の推進に関する条例」についてです。
 この議案は、受動喫煙による、区民等への健康被害を未然に防止するための措置を推進するため、受動喫煙防止対策に関する必要な事項を定める、新規条例です。
 今年4月22日から5月13日までのパブリックコメントが実施され、63人、124件の意見が寄せられるなど、受動喫煙防止は関心の高い問題です。
 これまで中央区では「歩きたばこ及びポイ捨てをなくす条例」がありましたが、ポイ捨てがなくならない、タバコ販売機の私有地内に置かれた灰皿の周辺での喫煙による煙害にに困っている、受動喫煙をなくす対策を強化してほしいという声が多数寄せられてきました。
 今回の新規条例によって、「公共の場所にいる区民等に受動喫煙が生ずることがないよう必要な措置を講ずる」ことが定められたことは重要です。
 「区」・「区民等」・「事業者」がそれぞれの責務を果たし、「守るべき喫煙ルール」を徹底して、指定喫煙所の整備を急ぎ、見回りを増やすなどして、実効性のある受動喫煙防止策がとられるよう期待し、議案45号に賛成します。

 以上で、意見表明を終わります。ありがとうございました。

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