議案第20号「中央区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例」に対する反対意見

奥村暁子

 議案第20号「中央区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例」に対する反対意見を述べます。
 本議案は、東京都市計画日本橋・東京駅前地区地区計画の変更に伴い当該地区計画の区域内における建築物の限界に関する制限を定めるとともに、東京都市計画晴海地区地区計画の区域内に新たな地区整備計画が追加されたことに伴い当該地区整備計画の区域内における建築物の用途、構造及び敷地に関する制限を定めるほか、規定を整備する内容となっています。
 この条例改正は、「日本橋・東京駅前地区」について、日本橋首都高地下化と一体にすすめられる「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業」と「日本橋室町一丁目地区第一種市街地再開発事業」の2つの再開発事業で、首都高部分に地上あるいは地下でも建築物がかかってもよいとする「立体道路制度」を区内で初めて導入しようとするもので、今後こうした事例が拡大していく道を開くことは問題です。
 本来であれば、地下化される首都高に重なる部分は建築物の敷地面積から除かれるため、建築物のボリュームは必然的に小さくならざるを得ませんが、本議案により首都高の上の部分も下の部分も活用し巨大な建物をつくることが可能になります。
 今でさえ、巨大建築物が都心に集中し、東京の空を覆う事態となっているのに、それをさらに加速させることにつながるのではないでしょうか。
 日本共産党区議団はこれまでも、日本橋首都高速道路は地下化するのではなく撤去を、と求めてきました。また、首都高地下化と一体に周辺で5つの巨大な再開発事業がすすめられることでCO2排出量が増大する点など問題点を指摘してきました。
 首都高を地下化するのではなく、撤去だけにしていれば、そもそも今回の条例改正は必要ありません。
 元々、中央区も求めていた「日本橋首都高は地下化ではなく撤去」という立場に立ち戻ることを求め、日本共産党区議団は、議案第20号「中央区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例」に対し、反対します。

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